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アスレティックトレーナー(AT)とは

 皆さんはアスレティックトレーナー(AT)という資格をご存じでしょうか?
 この資格は今では誰でも名前を一度は聞いたことがある所謂スポーツトレーナー資格の1つです。

 私が大学院時代にスタンフォード大学に研修に伺わせて頂いた時には施設の充実さに圧倒されたことを今でも覚えておりますが、このアスレティックトレーナーという資格は全米アスレテッィクトレーナー協会が世界で最初に認定資格制度を導入したことが始まりの米国発祥の資格です。

 その米国に倣って日本国内にも日本スポーツ協会が認定するアスレティックトレーナー(JASA-AT)と、ジャパン・アスレティック・トレーナーズ協会が認定するのアスレティック・トレーナー(JATAC-ATC)の2つの資格が存在します。

 日本スポーツ協会公認のアスレテッィクトレーナーは私の早稲田大学の指導教官の恩師で私も大変お世話になった元東京大学及び元早稲田大学の教授でフランスワールドカップにもチームドクターとして帯同された福林徹先生が世界大会でアスレテッィクトレーナーの存在を知り、当時の日本体育協会でアスレテッィクトレーナーの認定制度を作ろうと話を持ちかけたことが始まりであると福林先生から直接お伺いしました (笑)。

 この日本スポーツ協会公認のアスレテッィクトレーナーは医療系国家資格保持者でも取得が難しく、合格率10-25%程という難関の資格で、「日本におけるトレーナー資格の最高峰」と言われるまでになり、資格を立案した福林先生の偉大さには本当に頭が下がります。

アスレティックトレーナーの7つの役割

それでは、以下にアスレティックトレーナーの行うべき業務を記載します。

1: スポーツ現場での救急処置

 これは皆さんが最もイメージするトレーナーの仕事の1つであるとも思われますが、選手が練習や試合中に予期せぬアクシデントに見舞われて怪我をしてしまった際にテーピングやアイシングなどを行うことで症状を最小限に留める処置をすることです。

 また、救急法及び救命処置として人工呼吸や心マッサージ、加えて止血なども必要であれば行うことも応急処置の内容に含まれます。

2: スポーツ活動による怪我の予防

 怪我を予防するというのはイメージがつきにくいかもしれませんが、簡単に言うと正しい動きができていれば怪我というのは本来起こりえないということです。そのため、身体の専門家として正しい身体の使い方を指導することにより怪我を未然に防ぐまたは危険な動作になってしまう回数を減らす対策を講じることもアスレティックトレーナーが行うべき仕事なのです。さらに正しい動作の習得はパフォーマンスの向上にも繋がりますので,正しい動作の指導はアスレティックトレーナーが行う大切な業務です。

 また、練習や試合の前後に選手の状態に応じて再発防止や悪化防止のためにテーピングを巻いたり、サポーター補装具を装着させること、またウォームアップやクールダウンの際などに適切なストレッチ方法の指導なども行います。

 さらに、予防するのは怪我だけではありません!!環境面・施設・用具のリスクを認識し、熱中症などのスポーツ活動中に起こりえる様々なハプニングの予防も行います。余談ですが、私は大学院で体温体液調節のスポーツ生理学をテーマに研究をして学位論文を執筆しました!!

3: アスレティックリハビリテーション

 リハビリテーションという言葉は皆さんご存じであると思われますが、このリハビリテーションは実はメディカルリハビリテーションアスレティックリハビリテーションの2つに分けられます。

 メディカルリハビリテーションは怪我をしてしまって病院や接骨院等で治療してから日常生活動作ができるようになるまでの医療で行うリハビリテーションのことです。しかし、医療ではスポーツ競技に復帰するまでのリハビリサポートは一般的には行われません。そのため、それぞれのスポーツ競技に特化して選手に合わせたリハビリテーションを行い、少しでも早期に競技復帰することを目標に行うのがアスレティックリハビリテーションです。また、再発防止のストレッチやエクササイズの指導もアスレティックリハビリテーションの中で併せて行います

4: コンディショニング

 競技スポーツにおいて設定した目標を達成するために、筋力アップのためのトレーニングや柔軟性改善のためのストレッチ方法などを選手の心(メンタル)・技(スキル)・体(フィジカル)を軸としてバランスの良い状態(コンディション)を作り上げるまたはより良い状態にするために種目特性も考慮して専門的に立案することを行います。

5: 測定と評価

 選手の身体を観察し、「この筋肉の硬さだと怪我をしてしまうリスクが高そう」など、スポーツ医科学的観点で個々の選手の状態を把握し、必要であれば指導によって未然に怪我を予防することを評価の結果を基に行います。また、怪我をしてしまった選手が競技に復帰しても良い程度にまで患部が回復しているかの状態も評価します。

6: 健康管理と組織運営

 健康な身体づくりをしていく上で気をつけなければいけない要点や日常生活の中での注意事項など、選手が万全のコンディションで競技を十分に行えるように選手に指導をすることを行います。また。この情報は選手だけでなくチームスタッフにも共有します。

7: 教育的指導

 スポーツ医科学の専門家としてとして選手自らが自立して心身の調子を整えることができるように自己管理能力に対する意識を高める教育なども選手とコミュニケーションをとりながら行います。

ちなみに。。。

 テーピングは米国発祥であり、それを日本で最初に本場アメリカでアスレテッィクトレーナーの資格を取得して私も早稲田の学生時代にスポーツ医科学クリニックでご指導頂いた鹿倉次郎先生が日本に初めてテーピングを持て来たことが我が国でテーピングを使うようになった始まりと言われてます。

 そのため、一般的には接骨院ではテーピングを巻いてもらうことができると思われておられるかもしれませんが、実は接骨院を行うための資格取得のカリキュラムには固定は包帯法が主でテーピング法は殆ど習いません。また、これは他の医療系国家資格でも同様で、テーピング法をカリキュラムとして主に習うということはありません。したがって、テーピングはアスレティックトレーナーしか教育として主には習わないのです!!

プロスポーツ選手のサポートにはアスレティックトレーナー資格が必須!!

 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JASA-AT)資格は、スポーツトレーナー資格の中で唯一、文部科学大臣事業認定資格で、近年では日本代表やプロスポーツもメジャーな競技は全て日本スポーツ協会認定のアスレテッィクトレーナー(JASA-AT)資格保有者でないとトレーナー活動が行えないようになってきてます!!

具体的には以下の競技です。

当院のスポーツトレーナー資格と活動について

 当院は創業者である坂井祐二がジャパン・アスレティック・トレーナーズ協会の認定するのアスレティック・トレーナー(JATAC-ATC)を保有しており、

 2代目である坂井禎良現在早稲田大学教授兼日本アスレティックトレーニング学会の代表理事で元なでしこジャパントレーナーでもあった恩師の広瀬統一先生に憧れ、福林徹先生にもお勧め頂いたこともあり日本スポーツ協会が認定するアスレティックトレーナー(JASA-AT)を保有しております。

 そのため、当院は治療に関わる親子2代でアスレティックトレーナー資格を保有しており、開業から現在に至るまでスポーツに関わる怪我の治療もメインに携わらさせて頂いて参りましたが、実際の学校部活動やプロリーグの現場にトレーナーとして帯同することも行ってきました。

 現在はYAMAHA発動機本社の依頼を受けてモトクロスバイクレースの国内最高峰レースにトレーナー帯同をして日々現場でも学びを深めさて頂いております。

 そのため、もしもスポーツに関わることでお困りのことがありましたら、当院はプロのスポーツトレーナーとしても活動している治療家が在籍しておりますので、なんでもお気軽にご相談にお越しください。

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